リンパ管はとてもデリケート
リンパ管は楕円形でとてもつぶれやすく、滞りやすくなっています。
特に姿勢の悪化やゆがみなどにより、筋肉が緊張したり、筋肉や血管、神経、リンパなどを包んでいる筋膜が引っ張られて緊張する事で滞りやすくなります。
リンパが滞ると免疫機能低下や老廃物や余分な水分が排出できず、疲れ、むくみ、肌荒れ、疲労感などにも繋がります。
また、リンパ管はつぶれやすいという形状以外にも滞る理由があります。
リンパには血液における心臓のようなポンプがありません。
代わりに横隔膜による動きや筋肉の収縮、関節の動きなどによってリンパの循環を助けています。
そのため、リンパの流れを良くするには、身体の表面をリンパ マッサージをするだけでなく、リンパの滞りやすい場所の筋膜や筋肉をゆるめたり、横隔膜の動きを良くするなどリンパ管やリンパに関連する部位に対しても施術を行う事が重要であると考えられています。
また、普段あまり動かさない関節を動かしたり、可動域が減少している関節の動きを改善させたり、脾臓や肝臓などに刺激を与えたりする事も有効と考えられています。
オステオパシーではそれらをふまえて施術を行っていきます。
またリンパマッサージは強く揉んだり、こすったりして痛いという話もよく聞きます。
当院ではそのような方法では施術を行いませんのでご安心ください。
リンパに対するオステオパシー・テクニックによる施術
● 横隔膜に対する施術
血液における心臓の代わりに、リンパを循環させるポンプとして重要な役割を持つ横隔膜に対するオステオパシーによる施術。
● リンパ・ポンプ (ペダル・ポンプ)
ふくらはぎは「第2の心臓」と呼ばれたりする位、足部からのリンパや血液循環に大きな影響を与える場所です。
● 膝窩筋・膝窩筋膜に対する施術
膝の裏はリンパが滞りやすい場所の一つです。
この場所の筋膜や筋肉が緊張していると下腿(膝の下)からの循環に悪影響を及ぼします。
● 大胸筋ポンプ
脇の下もリンパが滞りやすい場所です。
大胸筋や小胸筋、三角筋などを牽引し刺激することによって、リンパの流れを活性化します。
● 胸郭に対する施術
リンパが最終的に静脈へ戻ってくる部分の筋肉や筋膜が緊張していると詰まりやすくなります。
右側は右上半身のリンパ(右リンパ本幹)
左側は左上半身と下半身のリンパ(胸管)
● リンパに対するカウンターストレイン・ツイスト
リンパ管に施術を行いリンパの流れを改善していきます。
アメリカのエドワード K.ゲーリングD.O.により紹介されたリンパに対する新しいテクニックです。
これらは当院で行われているオステオパシーによる施術の一部です。
リンパの流れが悪いと以下の症状を引き起こす事があります。
むくみ・肌荒れ・乾燥肌・筋肉痛・関節痛・頭痛・神経痛・耳鳴り・めまい・疲労・慢性疲労・副鼻腔炎・免疫機能の低下・過敏性腸症候群など